岡山の家庭医の読書・勉強ブログ

岡山の家庭医のブログです。家庭医療、哲学、ビジネス、いろいろ。

読書記録

自考するために重要な「無能フィルター」(「ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論 」)

最近発売されたこちらの本。 4人の執筆者が、「書くこと」の悩みを解像度高く共有している一冊。シンプルにおもしろい。(表紙の絵が、あらゐけいいちさんであるのもまた良い。) この本を読むと、書くことについて少し気が楽になった。 ライティングの哲学 書…

医療の文脈でみた実存主義と構造主義(「14歳からの哲学入門」)

14歳からの哲学入門 14歳からの哲学入門 「今」を生きるためのテキスト 作者:飲茶 二見書房 Amazon 「史上最強の哲学入門」の飲茶さんの著書。 合理主義→実存主義→構造主義→ポスト構造主義、そしてこれからの哲学について、わかり易くまとまってます。 実存…

自分の想像力の限界を突きつけられる (「正欲」)

朝井リョウさんの「正欲」、読了。後ろ頭を丸太で殴られたような衝撃。 正欲 作者:朝井リョウ 新潮社 Amazon なんかこう、今まで自分がどれだけ偏った視点で世界を眺めていたんだろうかと。「多様性」って言葉を、軽々しく使っていた自分が少し恥ずかしくな…

「ただ、いる、だけ」がいかに幸せなことか (「居るのはつらいよ」)

読書記録。 居るのはつらいよ: ケアとセラピーについての覚書 (シリーズ ケアをひらく) 作者:東畑 開人 医学書院 Amazon 「居るのはつらいよ」は、臨床心理士である東畑さんが、沖縄のデイケアでの体験をもとに、「ただ、いる、だけ」の大切さを、ケアとセラ…

程よい抽象度で趣味的な夢が一番幸せなんじゃないか

「夢の叶え方を知っていますか?」は、 「すべてがFになる」などの小説で有名な森博嗣さんの著書で、お気に入り本の一つです。 夢の叶え方を知っていますか? (朝日新書) 作者:森博嗣 発売日: 2017/01/13 メディア: Kindle版 職業的な夢と趣味的な夢 森さん…

「分人」を知っておくことで、ひとに優しくなれる

今回とりあげる書籍は、 平野啓一郎さんの『私とは何か 「個人」から「分人」へ』。 私とは何か 「個人」から「分人」へ (講談社現代新書) 作者:平野啓一郎 発売日: 2012/12/17 メディア: Kindle版 平野啓一郎さんは、『マチネの終わり』になどで有名な小説…

岡山の家庭医が2021年2月に購入した本の一覧

2021年2月中に購入した本の一覧です。 今月もまぁまぁな数の本を買っていました。 積読はどんどんと増えていく一方ですが、これはこれで良いのです。「積読こそ完全な読書術」なのです。 yktyy.hatenablog.com そして先日、ようやく國分功一郎先生の「中動態…

岡山の家庭医が2021年1月に購入した本の一覧

2021年より、1ヶ月のうちに購入した本の一覧を記録することといたしました。 「あの本、いつ買ったんだったっけ」と思い出せたり、「今月はちょっと本を買いすぎてないか」など、後から振り返ることもできそうで。積読もいくつかありますが、併読しながら少…

ジェネラリストであれ。(読書記録:「RANGE 知識の「幅」が最強の武器になる」)

読書記録。 本屋の一角に平積みされており、 「人生で成功するのは「スペシャリスト」よりも「ゼネラリスト」だ!」 という帯をみて思わず購入。 さっと通読できたので忘れないうちにアウトプットしておく。 RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる…

真に豊かで生きるに値する社会とは?(「ビジネスの未来」)

読書記録。 今回は山口周さんの「ビジネスの未来」です。 無限の上昇志向・成長志向にとらわれてしまっている現代の資本主義をハックし、アップデートしていくための思考や行動様式、その先の文化的豊かさを目指した社会を実現していくための具体的提言が書…

本を積め。

読書記録。 今回は永田希さんの「積読こそが完全な読書術である」です。 現代の情報の濁流(=他律的積読)に飲まれないようにするために、 その拠り所となるような環境をつくる。 自分自身の方向性をもって、そのテーマに沿った気になる本を積む。 これこそが…

「『教養』とは何か」

読書記録。 今回は阿部謹也さんの「『教養』とは何か」です。 前回こちらの記事を投稿した後、フェイスブックのコメントで教えてもらいました。 巷では空前の「教養」ブームでありますが、改めて教養とはなにか、教養があるとはなにか、考えさせられる本でし…

教養ってなに?なぜわたしたちは学ぶのか?(「教養の書」)

「教養の書」 教養の書 (単行本) 作者:戸田山 和久 発売日: 2020/02/28 メディア: 単行本(ソフトカバー) 本屋でカバーを見かけて、内容も確認せずに買った本。 装丁がかっこよかったのと、タイトルに惹かれてジャケ買い。 大学教授である著者がこれから大…

役割を演じる私たち

学びのメモ。 先日、著明な先生方の鼎談系配信にふと参加したところ、思わず様々な学びがあった。 医師と患者が演じている「役割」についてである。 「役割」ときいて、そういえばと思い出した文章があった。 25セント硬化のように、あなたは常に役割を演じ…

あなたは他人の人生を生きていませんか (読書記録:生の短さについて)

読書記録。 今回はギリシャの哲学者・セネカの「生の短さについて」です。 「生の短さについて」と訳されているものや、「人生の短さについて」と訳されているものもあったりします。 生の短さについて 他2篇 (岩波文庫) 作者:セネカ 発売日: 2010/03/17 メ…

環境があなたを作る(読書記録:FULL POWER)

読書記録。 今回は「FULL POWER 科学が証明した自分を変える最強戦略」です。 一言でこの本の内容を伝えるなら、 「自分を変えたいなら、環境を変えろ」 ということです。 FULL POWER 科学が証明した自分を変える最強戦略 作者:ベンジャミン・ハーディ 発売…

余白をつくる (読書記録:ぜんぶ、すてれば」)

読書記録。 今回は「ぜんぶ、すてれば」という本です。 いわゆる自己啓発本にあたります。 ぜんぶ、すてれば 作者:中野善壽 発売日: 2020/04/17 メディア: Kindle版 著者の中野氏に関して、本の要約サイト「flier」のレビュー部分( https://www.flierinc.com…

知りすぎると「バカ」になる(「イシューからはじめよ」)

読書記録 「読了した本を読み直して、学びを再発見」キャンペーンです。 以前に読んだっきり本棚に眠っていた本を掘り起こして、 気になったところをメモ書きしておきます。 今回は「イシューからはじめよ」より。 イシューからはじめよ ― 知的生産の「シン…

ナリワイをつくる(読書記録)

読書記録。 今回は 伊藤洋志 さんの「ナリワイをつくる」です。 読書メモをまず書いて、その後に感想・コメントを書いてみました。 ナリワイをつくる 人生を盗まれない働き方 作者:伊藤洋志 発売日: 2014/03/28 メディア: Kindle版 ナリワイとは、生活の充実…

構造的理解の4つのパターンについて(「イシューからはじめよ」)

読書記録 「読了した本を読み直して、学びを再発見」キャンペーンです。 以前に読んだっきり本棚に眠っていた本を掘り起こして、 気になったところをメモ書きしておきます。 今回は「イシューからはじめよ」です。 アイデア創出のヒントもたくさん載っていま…

臨床に活かせる「問い」の立て方を学ぶ

読書記録。 哲学関連の本は、日常のスパイス的に読むことが多いですが、この本は日常に活かせるかたちで、「問い」の立て方を解説してくれています。 「課題発見」の究極ツール 哲学シンキング 「1つの問い」が「100の成果」に直結する 作者:吉田幸司 発売…

「しない」ことを選択する力 〜ネガティブ・ケイパビリティ〜

読書記録。 「すぐやる人の「やらないこと」リスト」とつながる形で、 今回は「「無為」の技法 Not Doing」という本を読みました。 エフォートレスな行動で、能力を最大化する 「無為」の技法 Not Doing 作者:スティーブン・デスーザ,ダイアナ・レナー 発売…

Yes man(イエスマン)からの脱却

読書記録。 今回は「すぐやるひとの「やらないこと」リスト」という本です。 すぐやる人の「やらないこと」リスト 作者:塚本亮 発売日: 2020/03/12 メディア: 単行本 「やばい、もしかして自分、仕事やるの遅いんじゃないのか・・・?」と思い、本屋で立ち読…

アイデアを生み出すための必勝法 〜オズボーンのチェックリスト〜(読書記録「考具」②)

読書記録 今回も「考具」で勉強になったポイントをまとめます。 考具 ―考えるための道具、持っていますか? 作者:加藤 昌治 発売日: 2003/04/04 メディア: 単行本(ソフトカバー) アイデアが広がる考具 アイデアを生み出すために情報が必要である一方、アイ…

どうしたら”必要な情報”が入ってくるのか?(読書記録「考具」①)

読書記録。趣味で読んだ本です。 Facebookのタイムラインでこんな記事が流れてきました。 r25.jp ここで紹介されていたのが「考具」という本でした。興味が湧いたので、早速Amazonでポチり。お急ぎ便ですぐに届きました。 考具 ―考えるための道具、持ってい…

具体的なキャリア実践戦略とは? 〜 ベクトルキャリアモデル 〜

読書記録 キャリア関連の書籍を集中的に読んでみて、だいぶイメージが掴めてきました。 今回は「医療・介護職の新しいキャリア・デザイン戦略」の終盤にまとめられている、キャリア実践戦略である「ベクトルキャリアモデル」について、内容を一部加筆してま…

大局的・俯瞰的な未来志向のキャリア戦略 〜ファイナンス型思考〜

読書記録 今回は三好先生の「医療・介護職の新しいキャリア・デザイン戦略 〜未来は自分で切り拓く〜」という本のアウトプットです。 医療・介護職の新しいキャリア・デザイン戦略~未来は、自分で切り拓く~ 作者:三好 貴之,細川 寛将 発売日: 2019/10/25 メ…

自分が何のために働いているのか? 〜働く動機の5段階〜

読書記録。 今回も村山昇先生の「働き方の哲学」から(ハマっています)。 最近は自分のキャリアについて深く考えることが多くなっています。 「何のために働くのか?」 どんな人も、必ず一度は考えるはず。 筆者の村山先生は、働く動機には5段階(図1)あるとい…

キャリアを作る要素と提供価値

【読書記録】 「働き方の哲学」より、気になったポイントを深堀りしていきます。 今回、「キャリアとは何?」という部分にフォーカスしていきます。 キャリアをつくる要素とは? キャリアとは、日々の仕事における行動や役割、成果の連鎖・蓄積のことであり…

「図解 使える失敗学大全」 を読んで

読書記録です! 「図解 使える失敗学大全」 図解 使える失敗学大全 作者:畑村 洋太郎 発売日: 2020/04/22 メディア: Kindle版 本屋でジャケ買い。 「失敗学」を専門とされている畑村先生。 内容は、失敗が起こった際のマインドセットやその分析方法、失敗か…