岡山の家庭医の読書・勉強ブログ

岡山の家庭医のブログです。総合診療や家庭医療、哲学、ビジネス、いろいろ。

【読書記録】自分の興味を限定して自惚れていないか。(荒木飛呂彦「荒木飛呂彦の漫画術」)

読書記録。 今回は、「ジョジョの奇妙な冒険」の著者である荒木飛呂彦先生ご自身が書かれた、「荒木飛呂彦の漫画術」です。 荒木飛呂彦の漫画術【帯カラーイラスト付】 (集英社新書) 作者:荒木飛呂彦 集英社 Amazon ぼく自身が漫画を描いているわけでもなく…

【読書記録】知識は「ある」のであって「持つ」ことはできない(岸見一郎「ゆっくり学ぶ」)

読書記録です。 今回は、「嫌われる勇気」といったアドラー心理学の書籍を世に多く送り出している、岸見一郎先生の「ゆっくり学ぶ 人生が変わる知の作り方」です。 ゆっくり学ぶ 人生が変わる知の作り方 作者:岸見 一郎 集英社クリエイティブ Amazon 何かの…

息抜きしながら生き抜く

この2ヶ月(特に今月)、色々と大変でございました。 自分が選んだ道が、いつの間にかだんだんと、自分のやりたくたいものになってしまいそうだったけれど、ちょっとした自分の認知の仕方を切り替えるだけで、やっぱり楽しいと思えて、頑張ろうって思えるよう…

結局、「好き」が一番長続きする(バンド「ポルノグラフィティ」への偏愛)

そうか・・・。 ポルノグラフィティのファンクラブ(loveup!)に入って、はや17年目か・・・。 非常に飽きっぽい性格の自分が、これほどまでに長くひとつのことを継続していけるのは、ポルノグラフィティが最初で最後かもしれません。 2004年にシスターがリ…

【読書記録】本の感想を書いていたと思ったら、なんか「暇ができることへの後ろめたさ」の考察がはじまった(「書く習慣 〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜」)

本の感想 暇ができることへの後ろめたさ 本の感想 ここ最近、公私ともに多忙な日々が続いていて、文章を書くことから遠ざかっていました。どうしても時間がかかるし、億劫になる。 「『書く』やる気を起こさせてくれるような本がないかな」と探していたとこ…

【読書記録】「医療者が語る答えなき世界 -「いのちの守り人」の人類学」

医療人類学者・磯野真穂さんの著書。インタビューを通して、医療者の苦悩や葛藤が描かれていて、人類学的視点から考察されている。 特に気になったのは、医学と医療の違い、そして「患者中心の医療」のこと。 ・・・ p163 「医療者の仕事の根幹は、モノとし…

桜の苗木を植えるようなお仕事

桜の季節ですね。 桜スポットをいくつかまわってみたけれど、結局自宅近くが1番咲き狂っていて綺麗でした ふと思ったのですが、僕たちがみて楽しんでいる桜並木って、何十年も前の人が植えてくれた桜なんですよね。 桜の苗木を植えている人は、その桜が大き…

みんながもっと気楽に家庭医療学を学べたらいいのに。

個人的な関心もあって、私は哲学に関する書籍を手に取ることが多いです。 哲学の一般的なイメージといえば、「難解」であったり、「生活に役立たない」など、ネガティブな側面が思い起こされることが多いのではないでしょうか。 その一方、哲学を日常生活や…

2022年1月に岡山の家庭医が手にした本とオススメ本

2022年になってもう1ヶ月がおわりましたね。風のように過ぎ去っていきました・・・。明日から2月ですが、頑張っていきましょう! 今回は、2022年1月の1ヶ月間に手にした本や読み終わった本をまとめています。 書籍一覧 ■「他者と生きる リスク・病い・死をめ…

【セミナーのお知らせ】「私のおすすめの一冊、教えます。」【これ、絶対おもしろいやつ】

今回はセミナーのお知らせです! 私が所属している、適々斎塾若手部会による企画です。 ******** 医学生・研修医向けオンラインセミナー「合水塾」 来る3月19日(土)、適々斎塾 若手部会企画 第3弾が開催されます! 今回のタイトルは・・・ 「私のお…

【読書記録】「他者と生きる リスク・病い・死をめぐる人類学」

「他者と生きる リスク・病い・死をめぐる人類学」 他者と生きる リスク・病い・死をめぐる人類学 (集英社新書) 作者:磯野 真穂 集英社 Amazon 時間の合間をぬって、一気読みしてしまいました。それくらい面白かったです。 この本は、全体を通して「手ざわり…

【読書記録】格差はなくなるのか?格差はゼロにしたほうがいいのか?(「格差という虚構」)

読書記録。 今回は小坂井敏晶さんの「格差という虚構」です。 格差という虚構 (ちくま新書) 作者:小坂井敏晶 筑摩書房 Amazon タイトルだけみると、「格差なんて本当は存在しないんだよ」と言いたいのではないかと誤解されてしまいそうですがそうではなく、…

2021年を振り返る。

2021年も今日で終わり。1年間のまとめをここらでしておきます。 今年の目標確認 今年やったこと 来年の目標 今年の目標確認 去年末に掲げた2021年の目標と結果はこちら。 ■他人と自分を比較しない → これはだんだんとできるようになってきました。「こうなり…

医学生向け勉強会のお知らせ(「病気になるのは 本当に自己責任? 〜健康格差と健康の社会的決定要因〜」)

医学生向けですが、こんな勉強会があります。 Zoomでも視聴できるみたいです。岡山県外の医学生の方でも参加可能とのこと。 健康格差とか、健康の社会的決定要因とか、生物心理社会モデルとか、総合診療のこととか話します。初期研修のこととか、総合診療研…

【読書記録】治療 2021年11月号「病院にとっての在宅医療 やってみる、繋がってみる」

読書記録。 治療 2021年11月号「病院にとっての在宅医療 やってみる、繋がってみる」 治療 2021年11月号 特集 「病院にとっての在宅医療 ~やってみる,繋がってみる~」 南山堂 Amazon 編集幹事をされている 長野広之先生より、ご恵贈いただきました! タイト…

【論文掲載のご報告】日本の総合診療医(General Medicine Physician)について、わかりやすくまとめてみました。

わたしが執筆した、日本の総合診療医の様々なカタチについて述べた論文 「Various perspectives of “General Medicine” in Japan—Respect for and cooperation with each other as the same “General Medicine Physicians”」が、 Journal of General and Fam…

記録を取る者は向上する。

近況報告 メモとおすすめノート 記録を取る者は向上する 近況報告 心を亡くすと書いて「忙(しい)」。 この1ヶ月はそんな期間だった。 10月から勤務地もかわり、環境の変化に対応することにエネルギーの大半がもっていかれる。自宅に帰っても、頭を使うような…

知れば知るほど、世界は白黒つけられないことばかりなんだと実感する。

ここ最近、「患者中心の医療の方法」第3版の翻訳書を用いた読書会に参加しています。 患者中心の医療の方法 原著第3版 作者:Moira Stewart,Judith Belle Brown,W Wayne Weston,Ian R McWhinney,Carol L McWilliam,Thomas R Freeman 羊土社 Amazon そのうちの…

岡山の家庭医が2021年8月に購入して読んだ本の一覧

2021年8月に購入して読んだ書籍の一覧です。 引っ越し前ということもあり、書籍の整理も兼ねて、購入数は抑えめです。 今月の一番の収穫は、「コンヴィヴィアリティ」という概念に出会えたことですね。 ご参考になれば幸いです。 【一般書】 ●河合隼雄スペシ…

コロナ禍における専門医研修への向き合い方について

先日、とあるミーティングでの話題をうけて。 コロナ禍で、自分がどんな心持ちで総合診療専門医研修をおくっているのか、改めて考えさせられました。 2種類の総合診療専攻医がいる コロナ禍でも同じことが言えるの? 総合診療医や家庭医ではなく、ひとりの「…

総合診療にサブスペシャリティは必須?/ 総合診療は全診療科の知識を網羅しておかないといけない?

ご報告。日経メディカルに寄稿いたしました! 総合診療に関して、学生や研修医の方々からよくきかれる質問に答えております✍ ・総合診療は全診療科の知識を網羅しておかないといけないのか? ・総合診療にサブスペシャリティは必須なのか? 私も学生時代、「…

精神科のない病院で、うつ病を診ることのメリット

巷ではとあるメンタリストさんの差別的発言が話題となっていますが、今回はメンタルヘルスに関係した記事です。 総合診療医として地域の小病院で勤務していると、様々な症状を抱えた患者さんが受診します。はじめから専門的な高次医療機関に行ったほうがよい…

「ゆっくり読む」って意外と難しい・・・

「読む脚力」が衰えている。 とある勉強会で、批判的吟味や論理的思考に関する話題があがり、そこでオススメされていた一冊を購入しました。 野矢茂樹先生の「新版 論理トレーニング」です。 新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ) 作者:野矢 茂樹 産…

岡山の家庭医が2021年6月・7月に購入して読んだ本の一覧

気を抜いていたら、いつのまにか6月と7月が終わってしまいました。 2ヶ月間の間に購入して読んだ本の記録です。 オススメの本もいくつかありますので、よければご参考ください! 【一般書】 ●あそびの生まれる場所—「お客様時代」の公共マネジメント → 読了(…

誤配のこととか、連載することになったこととか。

ここ数日、書くことに関する書籍をいくつか読んでました。 「ライティングの哲学」では、書くことの苦しさとともに、気軽に書くことの重要性も語られておりました。あと昨日読み終わった「すべてはノートからはじまる」は、書くこと、特に記録をとることの効…

自考するために重要な「無能フィルター」(「ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論 」)

最近発売されたこちらの本。 4人の執筆者が、「書くこと」の悩みを解像度高く共有している一冊。シンプルにおもしろい。(表紙の絵が、あらゐけいいちさんであるのもまた良い。) この本を読むと、書くことについて少し気が楽になった。 ライティングの哲学 書…

「困難事例」における困難とは果たして、誰にとっての困難なのだろうか?(「『困難事例』を解きほぐす」)

2021年6月27日、「『困難事例』を解きほぐす」の読書会に参加しました。 「困難事例」を解きほぐす――多職種・多機関の連携に向けた全方位型アセスメント 作者:伊藤健次,土屋幸己,竹端寛 現代書館 Amazon 著者の御三方が参加され、本の内容をベースにディスカ…

医療の文脈でみた実存主義と構造主義(「14歳からの哲学入門」)

14歳からの哲学入門 14歳からの哲学入門 「今」を生きるためのテキスト 作者:飲茶 二見書房 Amazon 「史上最強の哲学入門」の飲茶さんの著書。 合理主義→実存主義→構造主義→ポスト構造主義、そしてこれからの哲学について、わかり易くまとまってます。 実存…

自分の想像力の限界を突きつけられる (「正欲」)

朝井リョウさんの「正欲」、読了。後ろ頭を丸太で殴られたような衝撃。 正欲 作者:朝井リョウ 新潮社 Amazon なんかこう、今まで自分がどれだけ偏った視点で世界を眺めていたんだろうかと。「多様性」って言葉を、軽々しく使っていた自分が少し恥ずかしくな…

【講演記録】平野啓一郎さんのオンライン講演に参加してきました【分人主義】

【平野啓一郎さんのオンライン講演に参加しました】「第21回日本死の臨床研究会中国・四国支部大会/第26回鳥取緩和ケア研究会 in鳥取」の午後の部、平野啓一郎さんのオンライン講演に参加してきました。 平野さんは「マチネの終わりに」などの小説でご高名…