【読書記録】「他者と生きる リスク・病い・死をめぐる人類学」
「他者と生きる リスク・病い・死をめぐる人類学」
時間の合間をぬって、一気読みしてしまいました。それくらい面白かったです。
この本は、全体を通して「手ざわり」がテーマになっていると思います。
まず、ひとりの医師としてこの本を読んで、自分は目の前の患者の生活を過度に医療化してしまっていないだろうかと、振り返るきっかけになりました。
エビデンスや統計学的情報を絶対的「正しさ」として振りかざして、その人のもつ経験や物語、「手ざわり」感を、ないがしろにしてしまっていないだろうか、と。
あとは、後半で語られる「関係論的時間」の概念は、時間というある種無機質にも感じるものに、「手ざわり」感をもたせてくれるようで、新鮮に感じました。
※ブクログでは、ぼくがこれまでに読んできた本を登録しておりますので、よかったらご覧になってみてください。