ナリワイをつくる(読書記録)
読書記録。
今回は 伊藤洋志 さんの「ナリワイをつくる」です。
読書メモをまず書いて、その後に感想・コメントを書いてみました。
ナリワイとは、生活の充実から仕事を生み出す手法である。
「ナリワイ」は「生業」だから、生活でも有り仕事でもある。
労働かと言われれば、やっていて楽しいということも大事な条件なので、単なる労働ではない。「ナリワイ」はあくまで、人生を直接充実させるような仕事を指す。
ナリワイで生きるということは、大掛かりな仕掛けを使わずに、生活の中から仕事を生み出し、仕事の中から生活を充実させる。
キーワードは「コツを覚えて特訓すれば人間はたいていのことはできる!」。
年に20〜30万円程度稼げるようなナリワイといえる仕事をいくつか行って、充実感をもってローコストな生活をおくる。
何よりもまず、支出をコンントロールし、無駄な支出を減らす。
もしものときには月3〜5万円程度の収入でも暮らしていけるような生活場所を見つけて、非常時には底に動ける体制を用意しておく。
生活の余裕とは、収入の多寡よりもむしろ、支出のコントロールができているかどうかが大きい。
これまで日本はローコストな文化体系を研究開発し、さらには普及した凄腕。
もう一度ローコストで生活を豊かにする行為の開発やお金との距離感、貨幣経済のいい塩梅を模索してもいい時代じゃなかろうか。
ナリワイ10か条
・やると自分の生活が充実する
・お客さんをサービスに依存させない
・自力で考え、生活をつくれる人を増やす
・個人ではじめられる
・家賃などの固定費に追われないほうが良い
・提供する人、される人が仲良くなれる
・専業じゃないことで、専業より本質的なことができる
・実感が持てる
・頑張って売り上げを増やさない
・自分自身が熱望するものをつくる
感想・コメント
この筆者の「ナリワイ」的発想や生活には、どこか憧れのようなものを感じています。
どういう仕事のしかたがしたいのかというのは、どんな生活をしていきたいのかを考えることに繋がります。
自分であれば、あるときは医師として、あるときは地域住民の一人として地域で生活する。
バリバリ外来や訪問診療を行っていくよりもほどほどに抑えつつ、そうして生まれた時間を地域活動や自分や家族のために使えるような生活がいいな。それこそ生活と一体化した仕事として医療が、ある意味ナリワイ的にできないかな。