その中で、オーダーの際に「総合診療医としてここだけは知っておいてほしい」という項目がありましたので、内容を引用しながら勉強します。
リハビリ処方箋に必ず記載しておくべきもの
・疾患名(適応疾患名)・発症日や診断日・廃用にいたった経過(いつから、疾患によって活動量が落ちたか)・リハビリ中止基準・主治医への連絡基準
廃用に至った経緯については、疾患の前後のADLの変化も記載しておくと良さそうです。
リハビリ中止基準や主治医への連絡基準は、バイタルの変化や症状について具体的に記載しておくと、リハビリスタッフにありがたられるとのことです。確かに、先日も「脈拍数が130超えたままになっていたんで、今日のところは一旦リハビリを休みました」と連絡をいただき、主治医としても患者さんが実際に動いてみての状態を知ることができるので、ありがたかったです。
処方するときのポイント
●PT・OT・ST選択→ その人「を」環境「に」合わせようとがんばるイメージ・OT(作業療法):ADLの動作や精神機能の評価・訓練→ その人「に」環境「を」合わせようとがんばるイメージ・ST(言語聴覚療法):嚥下機能やコミュニケーションの評価・訓練
PT・OTののイメージの部分については、昨年度の家庭医療夏季セミナーで私の所属する施設が行った、ICFモデルを用いたリハビリテーションのワークショップにて使用した資料から持ってきています。PTとOTの違いについては、個人的にこのイメージが一番わかり易いです。
STについては、もはや毎日のようにSTスタッフに連絡を取らせてもらっています。ありがたやありがたや・・・
疾患別リハ
・点数的には脳血管リハがベスト・脳血管リハの選択ができない時、STが必要かどうかで考えるST必要 → 廃用症候群ST不要 → 運動器リハ、心大血管リハ(循環器専門医いるなら)
対象疾患については、以下のサイトが参考になります。
点数でみると脳血管リハが1単位あたり245点と高いので、適応できる場合には脳血管リハを選択します。
STリハは脳血管リハか廃用症候群リハのみ対象となるので、STが必要かどうかで選択します。そのため、STリハを行いたい場合、後述する「廃用症候群」を病名につける機会が多くなるかもしれません。
よく使う適応病名
・廃用症候群:脳血管障害がなくてもSTリハができる!※必要条件①診断名に「〇〇による廃用症候群」と記載する②監視〜介助レベルの動作が3種類以上(FIM>115点、Bathel index<85点)であること③「廃用症候群に係る評価表」を作成すること(セラピストや事務が作成してくれてるかも)・運動器不安定症:急性疾患の病名がなくても算定できる可能性あり※必要条件(診断基準有り)脊椎圧迫骨折などの脆弱性骨折、OA、骨粗鬆症、神経障害を記載する必要ありhttps://www.ishiyaku.co.jp/magazines/cr/CRArticleDetail.aspx?BC=082112&AC=5522より転載
適応病名の注意点※症状名(呼吸不全、筋力低下、倦怠感など)はだめ → 疾患名での記載
これまでなんとなく「廃用症候群」と病名をつけていましたが、ちゃんとした条件があったんですね・・・。知りませんでした。
というわけで、明日からリハビリオーダーも一工夫して見ようと思います。
【参考にさせていただいた本】